• 中村

「飲み込み力」をアップさせましょう。


最近、「食事中にむせやすくなった」「咳払いが増えた」と感じる人は、喉の機能である「飲み込み力」が衰えているかもしれません。


【飲み込み力低下のサイン】


・食事中にむせやすくなる

・喉が詰まるような感じがする

・咳払いが増える

・唾液が喉にたまる


「飲み込み力」は60代から低下するのが一般的ですが、40代から喉ぼとけの位置が徐々に下がっていくため、喉の筋肉は40代から衰え始め、60代を過ぎると急激に低下します。


加齢と共に下がる喉ぼとけの位置を維持するためには、喉の筋肉を鍛えることが大切です。食べ物を飲み込むときに、喉に手を当てると、喉ぼとけが上下に動き、あごの下に力が入るのが分かります。そのときの喉の動きがイメージできたら、先ずは飲食において、意識的に飲み込む動作を行ない、次第に何もなくても「ごっくん」と飲み込む動作ができるようにしていきましょう。


【喉の筋肉を鍛える体操】


①首と口周りの体操

肩の力を抜いて、首を前後左右に動かしたり回したりしましょう。頬を膨らましたりすぼめたり、また舌を大きく前後に出したり引っ込めたりしましょう。


②おでこやあごを押さえて喉の筋肉を鍛える体操


おでこを手で押さえながら、自分のおへそを覗きこむように下を向きましょう。または、あごを手で押し上げながら下を向きましょう。どちらの場合も喉に力を入れることを意識しながら、手の動きに抵抗して下を向くことにより、喉の筋肉を鍛えることができます。


③「パ、タ、カ、ラ」と声を出して筋力アップ


「パ」は唇、「タ」は舌の筋力を鍛え、「カ」で食道につながる喉の奥を動かします。「ラ」は食べ物を喉に送る舌の動きを鍛えます。


舌筋は喉と直接つながっており、舌筋が衰えると舌が下がって口呼吸になる上に、舌を巻き込まなければ、飲み込むこともできません。舌筋を鍛えることも大事で、舌を刺激することで唾液も分泌されます。


気管と食道の分岐点には喉頭蓋(こうとうがい)という蓋があり、食べ物を飲み込むときには、瞬時に気管に蓋をして、食べ物が気管に入らなようにして食道へと送ります。


しかし、「飲み込み力」が衰えると、食べた物や飲んだ物が誤って気管に入ってしまうことがあります。これを誤嚥と呼び、誤嚥が起こったときに唾液や食べ物に含まれる細菌が気管を通って肺まで届き、中で炎症が起こることを誤嚥性肺炎といいます。


意識的に喉頭を動かして「飲み込み力」がアップすれば、食事中の誤嚥はもちろん、唾液が喉の中にたまりにくくなり、就寝中の誤嚥も起きにくくなります。


何もしなければ衰えてしまう「飲み込み力」をアップさせ、誤嚥性肺炎のリスクを減らしましょう。


10回の閲覧0件のコメント

最新記事

すべて表示

盛夏に備えて体を暑さに慣れさせましょう!

みなさんは、「暑熱順化」という言葉をご存知でしょうか?暑熱順化とは、体を徐々に暑さに慣れさせることを言います。その対策としては、運動による方法と、エアコンなどによる環境温度の設定を見直す方法があります。 人間の体には体温調節機能があり、外気温に対して、常に一定の体温(約37℃)が保たれるようになっていますが、急激な温度変化にさらされるとその機能がうまく働かなくなってしまいます。 体の中に熱がこもる

はじめよう!フレイル予防 『オーラルフレイル』

80歳で20本の歯を有している人、つまり8020運動の達成者は、すでに2人に1人と、5割を超えています。 しかし平均寿命が男女とも80歳を超え、健康寿命の延伸の重要性が問われている現在、歯の本数だけではなく、それに加えて“口の動き(口腔機能)の衰え”を軽視しないことの重要性が注目され「オーラルフレイル」という概念が提案されています。 オーラルフレイルとは、口の機能の虚弱や衰えが全身の老化につながる

『高齢者の低栄養傾向 80歳以上で約2割』

厚生労働省の「高齢者の健康・生活習慣の状況が重点的に調査されたデータ」によると、特に男性高齢者の低栄養傾向が見えてきました。この低栄養傾向は、筋肉量に支障をきたしフレイルの引き金になって行きます。 ※フレイルとは、加齢に伴い身体の予備能力が低下し、健康障害を起こしやすくなった状態を言います。※3月の記事「コロナ禍の中で春を迎えて」を参照 手足や体を動かす骨格筋指数の平均値は、男女ともに、たんぱく質