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  • 執筆者の写真中村

暑い時期には、小まめな水分補給を

人間の体内は、体重の約60%を水分が占めています。体の機能を維持するためには、1日の水分量、つまり摂取量と排出量のバランスをとることが大切です。


水は生命を維持するのに不可欠で、体内から水分が5%失われると、喉の渇きやめまい、吐き気といった脱水症状や熱中症の症状が現れ、10%では筋けいれんや失神が起こり、20%にもなると生命に関わります。


体重が70kgの人を例にとると、


特に運動などしなくても呼吸や汗で自然に約900mlの水分が失われ、尿や便で約1,600ml排出されるので、バランスをとるためには約2,500mlの水分摂取が必要になります。


体内で代謝によって生まれる水分もありますが、それだけでは不十分で、食事や飲み物からも補う必要があり、その1日の必要な水分量は「体重×30ml」(2,100ml)が目安になります。運動時や汗をかく時期などには、発汗量に見合う水分と、さらに塩分の補給が必要です。


食事から摂る必要がある水分量は約1000mlが目安になります。飲み物からだと約1,200mlが必要で、コップ7杯が目安です。


普段から水分を摂るのが苦手な人は、食事にみそ汁やスープを加えたり、おやつやデザートを果物やゼリーなどにして水分を補う工夫をしましょう。


【水分を多く含む食べもの】


果物...スイカ、イチゴ、ミカン、リンゴ、モモ、キウイフルーツなど


野菜…キュウリ、大根、トマトなど


食事…スープ、みそ汁、豆腐など

おやつ…ゼリー、プリン、ヨーグルトなど 


高齢者は、加齢により次のようなことで水分不足を招きやすくなります。


・筋肉量低下により、筋肉に多く含まれる体液が減少する


・喉の渇きを自覚しにくくなり、水分を摂る機会が減る


・腎機能低下により、水分や電解質が失われやすくなる


・トイレに行くことや動くことを億劫に感じ、水分摂取を控えてしまう


・利尿作用のある薬を服用している


対策として、起床後、朝食時、10時、昼食時、15時、夕食時、就寝前など、自分の生活にあったタイミングで、約コップ1杯の水分を計7回程度(約1,200ml)補給することを習慣にしましょう。


入浴による脱水は、約800mlにもなるそうです。入浴の前後には必ず水分補給をしましょう。また運動時や運動前後は、水分だけではなく塩分補給も必要です。


暑い時期でも、しっかり水分補給をしながら、家でもできる体操を習慣にして、暑さに負けない身体づくりを続けましょう。


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